今回吸ったのは、Deadwood Crazy Alice(デッドウッド・クレイジーアリス)。
見た目からして普通ではない。
先端は細く尖り、反対側へ向かって太くなる独特な形状。どこかパラソルチョコにも見える。
そして実際に吸ってみると――
チョコだった。
ただし、甘くてかわいいパラソルチョコではない。
ローストカカオ、ハイカカオチョコ、アース、ナッツ、燻製。
しかも煙量は、これまで吸ってきた葉巻の中でも最大級。
最初はアリスちゃんとカカオの実をキャッチボールしているつもりだった。
違った。
これはキャッチボールではない。
私は的だ。
65分間、熱したローストカカオを投げつけられ続けた。
美味い。
そしてものすごく濃い。
✅おすすめする人
- カカオ、チョコ、ロースト系の味が好きな人
- 煙量の多い葉巻が好きな人
- フルボディ寄りの濃厚な葉巻を求める人
- 甘いキャップは好きだが、甘すぎる葉巻は避けたい人
- 見た目も含めて個性的な葉巻を楽しみたい人
❌おすすめしない人
- ライトで穏やかな葉巻を求める人
- 苦味が苦手な人
- カカオやロースト系が好みではない人
- 煙量が多すぎる葉巻を避けたい人
- 終盤まで軽快に吸える葉巻を求める人
※国内未流通のため、この記事に商品広告や購入リンクは掲載していません。

基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|
| 銘柄 | Deadwood Crazy Alice |
| サイズ | 4 1/2 × 46 |
| 購入価格 | 約1,100円 |
| 喫煙時間 | 約65分 |
| カット | アラスカベアでフラットカット |
| ドリンク | ペプシゼロ |
| 天候 | 晴れ・風あり |
| ボディ | 序盤フル → 中盤ミディアムフル → 終盤再び濃厚 |
今回はCrazy Alice 30本とDeadwood Dominicana 30本のセットを購入しました。
課税が甘かったため、着地価格は1本あたり約1,000円。通常どおりに課税されていれば、約1,150円になったと思います。
外観・プレドロー|ヘッドは豚だ。私は共食いする

まず見た目が面白い。
先端が細く尖り、そこから胴体へ向かって太くなっている。
じっと見ていると――
豚に見えてきた。
私は豚である。
つまり、
私は共食いする。
フット側には余分なラッパーが被せられており、これを外してから着火する。
ラッパーの香りはかなり甘い。
チョコ、ロースト、カラメル。
すでに美味そうだ。
フットは干し草のような香り。
ただしフットまでラッパーで覆われていたため、ラッパー由来の香りもかなり混ざっていたと思う。
フラットカットしてドローを確認。
良好。
先ほどまで吸っていた激重ドローの葉巻とは大違いである。
これは期待できそうだ。
序盤|着火直後からフルボディ

着火。
まず驚いたのが煙量。
ものすごい。
これまで吸った葉巻の中でも、恐らく最大級だと思う。
普通に煙を吐くとロースティ。
レトロヘイルでは、ハイカカオチョコとアーシー。
ほんのりスパイスもいる。
ボディは最初からフル。
この葉巻は「煙が多いから濃く感じる」というより、
味わいの核そのものが強い。
カカオ。
ロースト。
アース。
吸い進めると、レトロヘイルにナッツも現れる。
弱く吸うと、甘みとスパイスを含んだチョコ。
ここでキャップの甘みを少し加えると――
ピーナッツチョコ。
美味い。
ただし、吸っている最中にずっとキャップの甘みを味わうと、あまり合わない。
先にカカオとナッツを十分楽しみ、その後にキャップの甘みを少し入れる。
この順番がいい。
キャップ自体の甘さは意外なほど控えめだ。
「Deadwood=甘い葉巻」を想像していたが、少なくともCrazy Aliceについては、本体の濃厚な味わいの方が圧倒的に強い。
甘みが苦手な人でも比較的吸いやすいかもしれない。
大人のパラソルチョコ
改めて形を見る。
どう見てもパラソルチョコである。
しかし味は甘いミルクチョコではない。
ハイカカオ、ロースト、ナッツ、アース。
これは、
大人のパラソルチョコ
だ。
リングにはCrazy Alice本人が描かれている。
もしかすると、この形はアリスちゃんが使っている傘なのかもしれない。
知らんけど。
なお、ラッパーはかなり厚く、非常にオイリーに感じる。
燃焼中に片燃えしたため一度修正。
ラッパーが燃えると、どこかロウのような香りもした。
放っておくと火が進みやすく、自分で消してやる必要もある。
とにかく面白い葉巻だ。
ペプシゼロとの相性|ジンジャーエールになった
ペプシゼロを飲む。
葉巻のスパイスがかなり前に出た。
そしてなぜか、
ジンジャーエールみたいな味になる。
ペプシを飲んだはずなのに、ジンジャーエールである。
どういうことだ。
しかし悪くない。
カカオやローストの濃厚さを炭酸で切りつつ、葉巻側のスパイスが目立つ。
この時点ではかなり相性がいい。
中盤|アリスちゃん、少し落ち着く

中盤。
序盤に比べると味わいはかなり軽くなった。
ボディはミディアムフル程度。
それでも普通の葉巻と比較すれば十分に濃い。
副流煙はカカオの良い香り。
煙量は相変わらずすごい。
室内で吸ったら、
煙探知機が先にCrazyになりそうだ。
灰はかなり硬い。
長く伸びても簡単には崩れない。
この傘を折るのは大変である。
ペプシゼロとのマリアージュも変化した。
序盤のジンジャーエール感はどこかへ消え、今度はペプシ本来のスパイス感が目立つ。
若干、薬品っぽいニュアンスもある。
リングを見ると「A」と「8」の意匠が入っている。
Deadwoodで有名な「Aces and Eights」、いわゆるDead Man’s Handを意識したものなのかもしれない。
私には分からない。
ただ、こういう細かな遊びまで含めてDeadwoodらしい。
終盤|これはキャッチボールではない

終盤。
普通に煙を吐くと苦味が強くなってきた。
この辺りからは、普通に吐くよりレトロヘイルの方が楽しみやすい。
そしてカカオが凄い。
濃い。
とにかく濃い。
私はアリスちゃんにカカオの実を投げられている。
受け止めなければ、ものすごい形相で襲ってきそうだ。
……と思った。
だが違った。
これはキャッチボールではなかった。
私は受け手ではない。
私は的だ。
アリスちゃんは、こちらが受け止めることなど最初から期待していなかった。
ただローストカカオを投げつけている。
しかも熱い。
私はただ、
熱したカカオ豆をぶつけられていた。
キャップのほんの少しの甘みに惑わされていたようだ。
こいつは全然優しくない。
修正後、見た目とは裏腹のボディ
少し燃焼を修正する。
すると厚みがさらに増した。
細くなってきた見た目からは想像できない。
ものすごいボディである。
終盤になると燻製感も強くなる。
見た目だけなら、だんだんトスカネロっぽくなってきた。
しかし味はまるで違う。
トスカネロより遥かにカカオが前面にいる。
ロースト、燻製、苦味。
その中央に巨大なカカオが居座っている。
最終盤|ペプシゼロすら消される

終盤になると、ペプシゼロですら味がかき消される。
先ほどまでのマリアージュはどこへ行った。
葉巻が全部持っていく。
オールスパイスのようなニュアンスも感じる。
中盤にあった薬品感はまだ少しいるが、いくらかマシになった。
そして困ったことに、
熱い。休憩したい。
なのに、
また吸いたくなる。
指3本分ほどになると、一度普通のカカオっぽい味に戻った。
強く吸えば、まだ奥に何かいる。
しかし自分の舌が慣れてしまったのかもしれない。
私は麻痺しているようだ。
指2本分。
まだ何かいる。
確かめたい。
だが熱すぎる。
これ以上は無理だ。
アリスちゃんの的当ては終わった。
結局、私は最後まで受け止めることができなかった。
喫煙時間は約65分。
総評|甘い葉巻ではなく、カカオで殴る葉巻
Crazy Alice。
かなり好きだ。
最大の特徴は、やはり圧倒的なカカオ感と煙量。
着火直後はハイカカオチョコ、ロースト、アース、ナッツ。
中盤で一度落ち着くものの、終盤には苦味と燻製を伴って再び濃厚になる。
キャップには甘みがある。
だが主役ではない。
むしろ、
濃厚な非甘口寄りの葉巻に、ほんの少し甘みを添えている
くらいの印象だった。
その甘みを最初から強く意識すると、逆に本体とのバランスが悪い。
カカオとナッツを十分楽しんだ後、少しだけ甘みを拾う。
それが一番美味しかった。
そしてこの葉巻、満足感がものすごく高い。
多少の薬品感、片燃え、終盤の苦味。
欠点はある。
それでも、
「もう一度吸いたい」
と思わせる力がかなり強かった。
項目別5段階評価
| 評価項目 | 点数 | 評価理由 |
|---|
| 味 | ★★★★☆ | ローストカカオ、ハイカカオチョコ、ナッツ、アース、燻製が濃厚。終盤の苦味や若干の薬品感はあるが、味の核が非常に強い。 |
| 煙量 | ★★★★★ | 今まで吸った葉巻の中でも最大級。細身の見た目からは想像できないほど大量の煙が出る。 |
| 甘み | ★★★☆☆ | キャップの甘みは意外と控えめ。弱く吸ったときのチョコ系の甘みと合わせるとピーナッツチョコのようになる。 |
| 変化 | ★★★☆☆ | 序盤フル、中盤で一度軽くなり、終盤に燻製と苦味を伴って再び濃厚になる。ただしカカオという中心軸は一貫。 |
| コストパフォーマンス | ★★★☆☆ | 約1,100円。激安ではないが、65分の喫煙時間と強烈な個性を考えれば十分納得できる。 |
| 作り | ★★★★☆ | ドロー良好で灰はかなり硬い。厚いラッパーの影響か片燃えがあり、何度か修正は必要だった。 |
| 満足感 | ★★★★★ | 熱くて休みたいのにまた吸いたくなる。最後まで圧倒的なカカオと煙に翻弄された。 |
| 再購入 | ★★★★☆ | 強烈な個性があり、明確にもう一度吸いたい。ただし非常に濃厚なので気分は選ぶ。 |
| 読書適性 | ★★★★☆ | ドローが良く味の軸も明確なので基本的にはながら吸いしやすい。ただし煙量と終盤の濃さは葉巻へ意識を持っていく。 |
リピート購入は?
する。
毎日これを吸いたいかと言われれば違う。
強い。
濃い。
煙も多い。
終盤はかなり重い。
だが、
「今日は濃い葉巻を吸いたい」
という日にCrazy Aliceが手元にあったら、かなり嬉しいと思う。
また吸いたくなるだけの個性がある。
そして何より、ほかの葉巻で代用しづらい。
こういう葉巻は在庫にあると強い。
最後に|アリスちゃんの的当て
最初はかわいい葉巻だと思っていた。
変わった形。
派手なリング。
甘いキャップ。
パラソルチョコのような見た目。
きっと少し変わった甘い葉巻なのだろう。
違った。
ローストカカオが飛んできた。
一発。
二発。
三発。
私は必死に受け止めようとした。
そのうち気付いた。
アリスちゃんはこちらにボールを渡そうとしていない。
私を狙っている。
これはキャッチボールではない。
私は的だ。
熱したカカオ豆を65分投げつけられた。
最後の一発には、まだ何かが入っていた気がする。
確認したかった。
だが熱すぎた。
私は逃げた。
アリスちゃんの的当ては終わった。
結局最後まで、
私は一球も受け止められなかった。
でもまた、的になってもいいと思っている。


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