Oscar Valladaresの「2012 Maduro Torpedo」をレビューします。
結論から言えば、今回の一本は、黒胡椒・カカオ・ローストという典型的なマデューロから始まり、後味のミント系清涼感が次第に支配的になった葉巻でした。
チョコミントアイス自体は好きです。
しかし、私が約1,250円を払って求めていたのは、葉巻型のミンティアではありません。
同日に吸った2012 Connecticut Torpedoは、クリーム、ナッツ、甘み、バターを上品にまとめ、最後のパフまで好みの味を残してくれました。
対してMaduroは、ドロー不良との格闘から始まり、終盤にはミントのような清涼感しか意識できない状態へ。
不味いと断定するほど破綻した味ではありません。
メンソール煙草やチョコミント系の風味を好む人には、むしろ個性的で面白い可能性もあります。
ただし、私は思いました。
私のマデューロを返してくれ。
※今回の個体はドローが非常に重く、再カットとPerfecDrawによる調整を複数回行いました。終盤の鉄・ビニールを思わせる雑味や酸味には、処置後の燃焼が影響した可能性があります。一方、ミントのような清涼感は点火前のプレドローから存在していました。製品本来の傾向か個体差かを判断するため、いずれ別個体で再検証する予定です。

✅おすすめする人
- 黒胡椒、カカオ、ロースト系の葉巻が好きな人
- ミントやメンソール系の清涼感を楽しめる人
- チョコミント系の風味が好きな人
- 典型的なマデューロとは少し違う個性を求める人
- 朝に目が覚めるような葉巻を吸いたい人
❌おすすめしない人
- 黒糖や濃厚なチョコレート系の甘みを期待する人
- ミントやメンソール系の後味が苦手な人
- ドロー不良への対処をしたくない人
- 1,250円で安定した満足感を求める人
- 2012 Connecticutのようなクリームやバターを期待する人
基本情報
2012 by Oscar Maduro Torpedoは、6.5インチ×52リングゲージのボックスプレス・トルペード。メキシコ・サンアンドレス産マデューロラッパー、ホンジュラス産バインダー、ホンジュラスとニカラグアのフィラーを使用し、ホンジュラスで製造されています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 銘柄 | Oscar 2012 Maduro |
| ビトラ | Torpedo/ボックスプレス |
| サイズ | 6.5インチ×52 |
| 原産国 | ホンジュラス |
| ラッパー | Mexican San Andrés Maduro |
| バインダー | ホンジュラス |
| フィラー | ホンジュラス、ニカラグア |
| 購入価格 | 約1,250円 |
| 喫煙時間 | 約70分 |
| カット | ピルカッターによるフラットカット後、再カット |
| ドロー調整 | PerfecDrawを複数回使用 |
| 飲み物 | モカプロテイン増量・コーヒー少なめ |
| 天候 | 曇りのち雨、風少しあり |
| 燃焼修正 | 最終盤に1回 |
| ニコチン感 | 普通 |
実際の経過時間は約75分でしたが、途中でPerfecDrawを使用した時間を差し引き、喫煙時間は約70分としています。
外観・プレドロー|赤いバンドと濃いラッパー

ラッパーはかなり濃い焦げ茶色。
同シリーズのConnecticutとは正反対で、赤と金色のバンドも含めて重厚な外観です。
ラッパーからは、
- ウッディ
- ロースト
- 少しアーシー
- ほんのり黒糖
を感じました。
フットは黒胡椒と青い草。
さらに、なぜかスパイシーな唐揚げ粉をつけた鶏肉のような香りもあります。
ただ、見た目の濃さに反して、香り自体はConnecticutより弱めでした。
ピルカッターでフラットカット。
プレドローは最初こそ問題なさそうでしたが、煙を吸い込むとミントを思わせる清涼感があります。
この時点では、後にこのミントが物語の主役になるとは思っていませんでした。
序盤|黒胡椒とカカオ。そしてドローとの戦い

通常の排煙では、ウッディとロースト。
レトロヘイルでは、
- 強いロースト香
- わずかに酸味を帯びたカカオ
- 黒胡椒
を感じます。
副流煙は、酸味と淡い甘みが混ざったカカオ。
ボディはミディアム程度です。
ところが、点火後にドローが急激に悪化しました。
先端をもう一度カットしても改善せず、PerfecDrawを使用。

一度はかなり軽くなりましたが、しばらくすると再び重くなります。
再度PerfecDrawを通すと、また改善。
なんなんだこいつは。
ドローが安定した状態で普通に煙を吐くと、黒胡椒をまぶしたスパイシーなビターチョコ。
レトロヘイルでは黒胡椒がさらに強く、少し濃厚なカカオを感じます。
強く吸うと、プレドローにあったミント系の清涼感も現れました。
まとめれば、
ミントを薄く含んだ、黒胡椒とカカオ主体のマデューロ。
不味くはありません。
適度な厚みもあり、いかにもマデューロらしい味です。
しかし、少しありがちで、私にはあまり刺さりません。
同日に吸ったConnecticutには、三温糖、クリーム、ナッツ、バターという、序盤から笑ってしまうほど明確な魅力がありました。
Maduroの序盤にあるのは、
うん。マデューロだね。
という感想です。
Connecticutは、序盤から私を笑わせました。
Maduroは、序盤から私に工具を持たせました。
中盤|チョコミントアイスに黒胡椒をかける

中盤に入っても、味に大きな変化はありません。
黒胡椒、カカオ、ローストが続き、若干苦味が増えた程度。
ドロー不良によって煙の通り方が乱れた影響も考えられるため、本来の変化を拾えているのかは判断できません。
灰は非常に脆く、少しの振動で崩れそうです。
モカプロテイン入りコーヒーと合わせると、なぜか甘みやカカオではなく、黒胡椒のスパイシーさが強調されました。
悪くはありません。
ただし、コレジャナイ感が強い。
そして、次第に違和感の正体が見えてきました。
煙を吐いている最中は、黒胡椒、カカオ、ローストという典型的なマデューロ。
しかし、後味にはミントのような清涼感が残ります。
なんというか、
チョコミントアイスに黒胡椒をまぶしたような味。
少し慣れません。
チョコミントアイスを食べながら、この葉巻とマリアージュしてみるのはどうでしょうか。
ぜひ試してもらいたいと思います。
ただし、私はやりません。
チョコミント自体は嫌いではありません。
それでも、私のマデューロにミントは必要ない。
カカオと黒胡椒だけなら、多少ありがちでも普通に楽しめたはずです。
しかし、清涼感がマデューロの濃厚さや甘苦さを冷やし、すべてを台無しにしているように感じます。
個性はあります。
ただ、その個性が私の好みと反対方向でした。
終盤|私のマデューロを返してくれ

終盤に入っても、ミントのような清涼感は止まりません。
止まるところを知りません。
むしろ、さらに強くなっているように感じます。
一方、カカオや黒胡椒のスパイシーさは徐々に弱まり、相対的にもミントが主役になりました。
モカプロテイン入りコーヒーとの相性は、ここへ来て改善。
葉巻の清涼感が飲み物へそのまま加わり、完全にチョコミントドリンクのような味になります。
これは、チョコミントアイスと言っても過言ではありません。
しかし、葉巻としてはどうなのでしょう。
メンソール煙草が好きな人もいるため、好きな人にはたまらない可能性があります。
ただ、私は約1,250円を払ってメンソール葉巻を吸いたかったわけではありません。
この失望感は、濃く熟したカリフォルニアのカベルネ・ソーヴィニヨンを期待して飲んだところ、青い茎やピーマンのような風味が強いワインだったときに似ています。
その青さを好む人もいます。
欠陥とは限りません。
それでも、私が期待した方向とは違います。
ラム肉にミントソースを添えて食べる料理があります。
それ自体を否定するつもりはありません。
しかし、私はただジンギスカンが食べたかったのです。
私のマデューロを返してくれ。
その願いもむなしく、ミントは衰えることを知らずに襲ってきます。
もはや気になりすぎて、ほかの細かな味よりミントしか分かりません。
葉巻型のミンティアなのかもしれません。
私の頭も少し冷ました方がよいのでしょう。
朝に吸えば、目が覚めるような一本になるかもしれません。
雨の中、チョコミントを吸い続ける
ここで突然、雨が降ってきました。
これは悲しみの涙なのでしょうか。
軒下にいるのに、私は濡れています。
それでも目の前の葉巻は、チョコミントアイスのような清涼感を放ち続けます。
夏にはぴったりなのかもしれません。
しかし私は、目の前にある現実から目を背けたかった。
私が願うことは、ただ一つ。
マデューロに、ミントのような清涼感を持ち込まないでくれ。
もう別の葉巻を吸いたくなってきました。
早く火を消して、私に幸せを与えてほしい。
そんなことを思いながらも、貧乏性に勝てるはずがありません。
私はただ吸います。
これが個体差であってほしい。
心の底から、そう願うばかりです。
最終盤|一瞬だけ現れた、バターの幻

指2.5本分ほどまで吸い進めたところで、一瞬だけバターのような味を感じました。
同日に吸ったConnecticutの幻を、私が勝手に探していたのでしょうか。
もはや分かりません。
しかし、一瞬だけ現れたあれは、確かにバターでした。
同シリーズで共通するフィラー由来の要素が顔を出した可能性もあります。
ただし、その後いくら味わっても、
- ネガティブな酸味
- 鉄のような後味
- ビニールを思わせる違和感
- ミント系の清涼感
が中心です。
ここはPerfecDrawを複数回使用したことで、煙道や燃焼状態が変化した影響も否定できません。
最終盤に燃焼修正を1回。
指1本ほどまで吸い進めましたが、最後は熱くなりすぎて終了しました。
総評|個性はある。しかし、私が求めた個性ではない
Oscar 2012 Maduro Torpedoは、序盤では黒胡椒、カカオ、ロースト、ビターチョコという、比較的典型的なマデューロの味を見せました。
ところが、プレドローから存在したミント系の清涼感が次第に強まり、終盤にはチョコミントアイスのような印象が主役になります。
チョコミントが嫌いだから評価が低いわけではありません。
私はチョコミントアイスが好きです。
しかし、濃厚なカカオ、黒糖、コーヒー、甘苦いローストを期待して選んだマデューロで、ミントを味わいたかったわけではありません。
料理として成立していても、注文した料理とは違う。
それが今回の「コレジャナイ感」の正体です。
加えて、今回の個体はドローが非常に重く、再カットとPerfecDrawを複数回必要としました。
そのため、鉄やビニールを思わせる終盤の雑味、ネガティブな酸味については、製品本来の評価として断定できません。
ミント系の清涼感についても、この一本だけの個体差である可能性が残っています。
その意味では、今回の記事は最終判定ではなく、
「ドロー不良個体で体験した、葉巻型チョコミントの記録」
です。
手元にまだ在庫があるため、いずれ別個体で再検証します。
どうか次は、普通のマデューロでありますように。
項目別5段階評価
| 評価項目 | 点数 | 評価理由 |
|---|
| 味 | ★★☆☆☆ | 黒胡椒とカカオは悪くないが、ミント系の清涼感が期待したマデューロ像と大きく外れた。期待への裏切りまで含めれば星1 |
| 煙量 | ★★★☆☆ | 標準的な煙量。ドロー改善後は十分に出たが、煙量で楽しませるタイプではない |
| 甘み | ★★☆☆☆ | ラッパーには黒糖を感じたが、喫煙中は甘みより黒胡椒、苦味、清涼感が中心 |
| 変化 | ★★☆☆☆ | カカオや黒胡椒が弱まり、ミントが強くなる変化はあったが、味の奥行きとしては乏しかった |
| コストパフォーマンス | ★★☆☆☆ | 約1,250円に対し、今回の満足感は低い。個体差でなければ価格に納得できない |
| 作り | ★★★☆☆ | 再カットとPerfecDrawを複数回必要とした。灰も非常に脆かったが、燃焼修正は最終盤の1回のみ |
| 満足感 | ★★☆☆☆ | 個性は強かったが、求めた方向ではなく、途中から別の葉巻を吸いたくなった |
| 再購入 | ★★☆☆☆ | 現状では買い足したくない。ただし在庫の別個体で再検証し、評価が変わる余地は残す |
| 読書適性 | ★★★☆☆ | 味の大幅な展開は少ないが、ドロー不良への対処とミントへの違和感で集中を切られた |
再購入について
再購入評価は星2です。
今回の一本だけで判断するなら、追加購入はしません。
約1,250円を払うなら、同シリーズのConnecticut Torpedoを選びます。
Connecticutは、序盤のクリームと甘み、中盤のバター、終盤まで残る味の芯に、価格以上の満足感がありました。
Maduroは、黒胡椒とカカオという悪くない土台を持ちながら、私には不要なミント系清涼感がすべてを覆ってしまいました。
ただし、今回は明確なドロー不良個体です。
手元にはまだ本数があるため、別個体を吸ったうえで最終判断します。
次の一本が普通のマデューロなら、今回の評価を修正する可能性があります。
次も葉巻型ミンティアだった場合は、静かに現実を受け入れます。
最後に
私は、濃い焦げ茶色のラッパーと赤いバンドを見て、濃厚なカカオと黒糖を想像しました。
運ばれてきたのは、チョコミントアイス黒胡椒がけでした。
ラム肉にミントソースを添える料理はあります。
しかし、私はただジンギスカンが食べたかった。
雨は降り続けます。
軒下にいるはずの私は濡れています。
それでも貧乏性の私は、葉巻型のミンティアを最後まで吸いました。
Connecticutとは最後に握手して、気持ちよく別れました。
Maduroとは、最後まで和解できませんでした。
私の願いはただ一つです。
次の一本では、私のマデューロを返してください。


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