Factory Smokes Shade Churchillをレビュー|100分吸える。でも、100分ずっと美味しいわけではない。

酒・葉巻

Factory Smokes Shade Churchillは、クリーム、ナッツ、シナモン系スパイスを穏やかに楽しめる、7×50サイズの長い葉巻です。

同じFactory Smokes Shadeのロブストと比べると、序盤の味わいはかなり薄め。クリームやナッツの厚みも控えめで、代わりにスパイス感がやや強く出ます。

しかし、慌てて強く吸ってはいけません。

ゆっくり、細く、長く煙を入れていくと、序盤後半から中盤にかけてクリームとナッツが育ち、ロブストに近い美味しさへと変化していきます。

ロブストが火をつけた直後から美味しい葉巻なら、チャーチルは吸い手が丁寧に育てる葉巻

読書や作業をしながら、長い時間をゆったり過ごしたい日に向いています。

ただし、100分吸えるからといって、100分すべてが美味しいわけではありません。

✅おすすめする人

  • 軽くてマイルドな葉巻を長時間楽しみたい人
  • 読書や作業をしながら、ゆっくり吸いたい人
  • レトロヘイルを練習したい初心者
  • クリーム、ナッツ、シナモン系スパイスが好きな人
  • 安くて長く吸える葉巻を探している人
  • ロブストとは違う、ゆったりした時間を味わいたい人

❌おすすめしない人

  • 着火直後から濃厚な味を求める人
  • 強く、短い間隔で吸ってしまう人
  • 終盤まで味の良さが続く葉巻を求める人
  • 片燃えの修正を面倒に感じる人
  • 1時間以内で吸い終えたい人
  • 濃い煙量や強い甘みを求める人
7×50の長いサイズが目を引くFactory Smokes Shade Churchill。安価ながら、約100分にわたる長い喫煙時間を楽しめる。

基本情報

項目内容
銘柄Factory Smokes Shade Churchill
ブランドDrew Estate
サイズ7×50
ビトラChurchill
ラッパーConnecticut Shade Grown
バインダーIndonesia
フィラーCentral America
カット9mmパンチ
喫煙時間約100分
美味しく吸いやすい時間約60~75分
飲み物ミルクチョコプロテイン
天候少し風あり
ボディライト~ミディアムライト
購入価格KBS利用時、1本約500~600円程度

外観・プレドロー|素朴な見た目だが、香りは強い

明るい茶色のラッパーからは、ウッディ、キャラメル、香ばしさを感じる。大きな破損のない、Factory Smokesとしては十分な美品。

明るい茶色のラッパーで、葉脈や細かなシワは見られるものの、大きな裂けや目立った破損はありません。

Factory Smokesとしては十分に美品と呼べる個体です。

ラッパーからは、ウッディ、キャラメル、香ばしさを感じます。

全体的に暗く重たい印象ではなく、明るく開けた甘さを持った、どこか陽気な香りです。

ここでいう陽気とは、ワインの表現で使われるような、明るく親しみやすい印象のこと。

一方、フットから感じられたのは、濡れた紙のような香りでした。

9mmパンチでカットすると、ドローはほんのり重め。

詰まりを感じるほどではありませんが、ロブストよりも少し抵抗があります。

序盤|薄くて穏やか。慌ててはいけない

着火直後は非常にマイルド。クリームとナッツは薄めだが、細く長いレトロヘイルでシナモン系スパイスが見えてくる。

着火直後、普通に煙を吐くと、ほんのりとしたウッディさとナッツ。

ただし、味わいはかなり薄めです。

レトロヘイルを使うことで、ようやくクリームとナッツが見えやすくなり、徐々にシナモンを思わせるスパイスも現れてきます。

煙は非常にマイルド。

ボディはライト寄りで、胡椒の刺激も控えめです。

そのため、レトロヘイルをすると鼻が痛い、刺激しか分からないという初心者の練習用としても、かなり優秀だと思います。

安くて、美味くて、レトロヘイルまで上達する。

やはりFactory Smokesは最強であった。

ただし、序盤の薄さに物足りなさを感じて、強く吸ったり吸う間隔を短くしたりしてはいけません。

経験上、ここで温度を上げると、後半の苦味やえぐみが増えます。

チャーチルはまだ長い。

まだ慌てるような時間じゃない。

そう言われているようです。

ミルクチョコプロテインとの相性は非常に良好。

チョコレートの味が葉巻を邪魔せず、ナッツの香ばしさとクリーム感を引き立ててくれます。

ココアや、ミルクを多めに使ったドリンクとも合いそうです。

ロブストは序盤から多少雑に吸っても美味しい。

一方、チャーチルはゆっくり、細く、長くレトロヘイルしながら、丁寧に育てた方が美味しく感じます。

中盤|ロブストに近づくピーク

序盤後半から中盤にかけて味が濃くなり、ロブストに近いクリームとナッツが現れる。灰は脆いため、早めの脱灰がおすすめ。

指2本分ほど吸い進めたあたりから、味わいが徐々に濃くなってきました。

序盤の薄さとは印象が変わり、ボディもライトからミディアムライトへ。

クリームとナッツに厚みが出て、同じFactory Smokes Shadeのロブストに近い味わいになります。

副流煙は甘く香ばしく、ほんのりと酸味もあります。

序盤から中盤に入りたてのこの時間が、今回もっとも美味しく感じられました。

ロブストとの大きな違いは、味の濃さと配分です。

同じブレンドでも、ロブストは序盤からクリームとナッツが濃く、より気軽に楽しめました。詳しくは「Factory Smokes Shade Robustoのレビュー」で紹介しています。

ロブストはクリームとナッツが主役。

チャーチルはクリームとナッツがやや薄く、その代わりにシナモンや胡椒を思わせるスパイスが強めに感じられます。

あくまで推測ですが、スパイス感にはラッパー、クリームやナッツの厚みにはフィラーやバインダーの影響が強く出ているのかもしれません。

チャーチルはロブストより細いため、相対的にラッパーの影響を感じやすい可能性もあります。

ただし、中盤も強く吸うと、苦味と胡椒の刺激が出てきます。

優しく吸えばクリーム、ナッツ、スパイスがまとまりますが、力を入れると苦味が前へ出ます。

ゆっくり吸う必要がある一方、弱く吸い続けるとラッパーが片燃えしやすくなるのが少し難しいところです。

片燃えしている状態では、味わいもあまり良くありません。

修正するとスパイスの厚みが戻ったため、燃焼線はこまめに確認した方が良さそうです。

灰は見た目以上に脆く、長く伸ばすよりも早めの脱灰をおすすめします。

40分ほどで全長の約半分。

まだまだ先は長い。

読書や作業をしながら吸うには、非常に贅沢な時間です。

毎日吸うと飽きるかもしれません。

しかし、たまに必ず吸いたくなる日がやってくる。

私にとっては、そんな葉巻です。

終盤|100分吸えるが、味覚的な終了はもっと早い

終盤は片燃えと苦味が目立つ。修正すればスパイスは多少戻るが、バンド到達前でも約60分吸えているため、無理に最後まで吸う必要はない。

後半に入ると片燃えが目立ち始めたため、火を使って修正。

修正後はスパイスの厚みが多少戻りましたが、副流煙には酸味と苦味が目立つようになってきます。

バンドより下、指2本分ほどの地点からは、ロブストでいう終盤の味わいに近くなりました。

スパイスは薄れ、苦味が増えていきます。

ドリンクとの相性も悪くありませんが、序盤ほど葉巻を引き立ててはくれません。

葉巻側の苦味が、ミルクチョコプロテインの味を上回ります。

バンド到達前に吸うのをやめてもよいと思います。

それでも約60分。

バンドを外すところまで吸えば約75分です。

この時点ですでに、一般的なロブスト1本分以上の時間を十分に楽しめています。

最終盤、残り指4本分。

優しく吸えば、中盤に感じたスパイスがほのかに残っています。

しかし、強く吸うのはおすすめしません。

ただ苦いだけの煙になります。

弱く吸うと片燃えしやすい。

強く吸うと苦い。

私は味を求め、修正しながら弱く吸うことを選びました。

恐らく、これでよいのでしょう。

指3本分になると、味わいはロブストなら吸い終わる頃とほぼ同じ。

味覚は、もう終えてもよいと告げています。

しかし視覚は、まだこんなに残っているぞと囁いてきます。

ちなみに私の膀胱も、もう終われと言っていました。

指2.5本分では熱さも出始め、レトロヘイルで感じる味も、ほぼ苦味だけ。

ここからは楽しむためではありません。

勝負です。

しかし、何をもって勝利とするのでしょうか。

悩みながら吸い続け、指2本分ほど。

約100分にわたる長い戦いの末、私はそっと葉巻を置きました。

総評|時間を埋めるのではなく、時間を味わう葉巻

Factory Smokes Shade Churchillは、濃厚な味を100分間楽しむ葉巻ではありません。

序盤は薄く、スパイス寄り。

序盤後半から中盤にかけてクリームとナッツが育ち、ロブストに近い美味しさへ到達します。

その後は徐々に苦味、酸味、えぐみが増え、終盤は味よりも長さとの戦いになっていきます。

そのため、最後まで吸い切ることにこだわる必要はありません。

美味しく吸いやすい終了地点は、バンド到達前からバンドを外す頃。

それでも60~75分は楽しめます。

ロブストは、火をつけた直後から味を届けてくれる葉巻。

チャーチルは、吸い手が時間を与えることで味が育つ葉巻です。

味の即効性や安定感では、私はロブストの方が好みです。

しかし、読書や作業をしながら、ゆったりと流れる時間そのものを味わいたい日には、このチャーチルが欲しくなると思います。

安い葉巻でありながら、喫煙時間は長く、サイズによる味の違いもしっかり存在する。

単なるロブストの長い版ではありません。

時間を埋める葉巻ではなく、時間を味わう葉巻。

それがFactory Smokes Shade Churchillです。

評価

評価項目点数評価理由
★★★★☆序盤は薄めだが、ゆっくり吸うことでクリーム、ナッツ、シナモン系スパイスが現れる。序盤後半から中盤入りたてはロブストに近い美味しさ。ただし後半はえぐみと苦味が増える。
煙量★★★☆☆煙は非常にマイルドで、量もやや控えめ。レトロヘイルしやすい一方、濃厚な煙を求める人には物足りない。
甘み★★★☆☆副流煙には甘さと香ばしさがあり、ラッパーにはキャラメルのような香りがある。ただし主流煙では甘みよりナッツとスパイスが中心。
変化★★★★☆薄くスパイシーな序盤、クリームとナッツが育つ中盤、苦味と酸味が増える終盤へと明確に変化する。
コストパフォーマンス★★★★★低価格ながら、バンド到達前でも約60分、最後まで吸えば約100分。味、時間、練習用途まで含めて非常に優秀。
作り★★★★☆ドローはほんのり重め。灰は脆く、終盤には片燃えが目立ったが、風がある中でも序盤から中盤までは大きく崩れなかった。
満足感★★★★☆中盤までのクリーム、ナッツ、スパイスと、ゆったり流れる時間は素晴らしい。ただし終盤まで無理に吸うと苦味と飽きが勝る。
再購入★★★★☆毎日吸いたいタイプではないが、長く穏やかな時間を過ごしたい日に、必ず吸いたくなる葉巻。
読書適性★★★★☆味が穏やかで長時間吸えるため、読書やながら吸いと好相性。ただし片燃えの確認と吸う速度の調整は必要。

リピート判断|今後も買う

再購入評価は、星4つです。

普段使いなら、私はロブストを選びます。

ロブストは序盤からクリームとナッツが濃く、多少雑に吸っても美味しいため、使い勝手が優れています。

一方、チャーチルにはチャーチルにしかない時間があります。

今日は1本の葉巻と長く付き合いたい。

本を読みながら、ゆっくり過ごしたい。

強い味ではなく、穏やかな煙を長く楽しみたい。

そんな日に思い出す葉巻です。

毎日吸うと飽きるかもしれません。

しかし、たまに吸いたくなる時は必ずやってくると思います。

最後に

チャーチルは、私にとってまだ少し早い葉巻なのかもしれません。

どうしても先へ吸い進めたくなってしまうからです。

世間から見れば、私は決して若くありません。

しかし葉巻から見れば、まだまだ若いのでしょう。

薄い序盤を待てず、変化を求めて先を急ぐ。

長く残った葉巻を見て、味覚的には終わっているのに、まだ吸えると思ってしまう。

チャーチルは、そんな私に速度を落とすことを要求してきました。

最後まで吸うことが勝利なのか。

美味しいうちに置くことが勝利なのか。

答えが出ないまま、約100分。

指2本分を残し、私はそっと葉巻を置きました。

膀胱は限界を迎えていました。

無事にトイレへ辿り着けたところを見ると、私は勝利したのかもしれません。

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