Deadwood Dominicana Gordoをレビュー|甘いキャップと苦い煙、脳が少しバグる味覚装置

酒・葉巻

Deadwood Dominicana Gordoは、甘いキャップだけを楽しむ葉巻ではありません。

煙から感じるウッディ、ナッツ、スパイス、苦味。
唇と舌で感じるキャップの甘味。

この二つが完全には混ざらず、別々の経路から同時に入ってくることで、少し脳が混乱するような奇妙な体験を楽しめます。

純粋な味の美味しさだけなら、個人的には星3程度。
しかし、ほかの葉巻では味わいにくい個性と楽しさまで含めれば星4です。

毎日吸いたい葉巻ではありません。
それでも、ときどき無性に吸いたくなりそうな一本でした。

✅おすすめする人

  • 甘いキャップを自分の好きなタイミングで使いたい人
  • クリーム感とスパイスの両方を楽しみたい人
  • 葉巻に純粋な美味しさだけでなく、変わった体験を求める人
  • 90分以上かけて、ゆっくり読書しながら吸いたい人
  • Deadwoodシリーズの甘さは気になるが、甘味一辺倒では物足りない人

❌おすすめしない人

  • 葉と煙だけで構成された、伝統的な葉巻体験を重視する人
  • 甘いキャップが苦手な人
  • ニコチンに弱い人
  • 食前にテンポよく吸いたい人
  • 燃焼や灰の美しさを重視する人

※国内未流通のため、この記事に商品広告や購入リンクは掲載していません。

Deadwood Dominicana Gordo。明るいコネチカット・シェードと、華やかなリングが目を引く60リングの極太葉巻。

Deadwood Dominicana Gordoの基本情報

項目内容
銘柄Deadwood Dominicana
メーカーDrew Estate
ビトラGordo
サイズ6 × 60
ラッパーConnecticut Shade
バインダーMexican San Andrés
フィラーDominican-forward blend
公式ボディMellow–Medium
公式テイストイチジク、干し草、塩、バター、土
購入価格約1,000円
通常の着地目安約1,150円
米国MSRP10本箱で135.00~136.50ドル
カット9mmパンチ
飲み物薄めのモカミルク・プロテイン入りコーヒー
天候風強め
喫煙時間100分
終了位置指1.5本分
美味しく楽しめた目安指3本分まで

今回はDeadwood Dominicana 30本とCrazy Alice 30本のセットを購入しました。

課税が甘かったため、着地価格は1本あたり約1,000円。通常どおりに課税されていれば、約1,150円になったと思います。

外観・ラッパーの香り

葉脈や色むらが残る素朴なラッパー。香りはウッディ、ナッティ、レザー、革のグローブ。

明るい茶色のコネチカット・シェードラッパーです。

表面には葉脈や色むらがあり、見た目はやや素朴。60リングらしい迫力があり、手に持つとかなり太く感じます。

ラッパーからは、

  • ウッディ
  • ナッティ
  • レザー
  • 革のグローブ
  • 奥からうっすら立ち上がる甘味

を感じました。

フットは、濡れた段ボールのような香り。

9mmパンチで開けると、ドローは良好でした。

序盤|速く吸えばSun Grown、遅く吸えばShade

序盤は淡いウッディとレザー。速く吸えばSun Grown寄り、ゆっくり吸えばShadeのようなクリーム感が現れる。

着火直後、普通に煙を吐くと、淡いウッディとレザー。そこへ、ほんのりと甘味があります。

レトロヘイルでは、

  • 少しのスパイス
  • ウッディ
  • ナッティ

かなり優しく、淡い香りです。

最初の印象は、スパイスを落ち着かせたFactory Smokes Sun Grownでした。

ボディはミディアムライト。
キャップには甘味があります。

ここで一つ、甘いキャップの葉巻について思うことがあります。

なぜキャップが甘いと、普段はしないほど唇を舐め回してしまうのでしょうか。

一度も唇を舐めず、普段どおり吸い続ける限り、キャップの甘さを強く感じるのはドリンクを飲むときくらいです。

味に飽きたとき。
少し苦味が出たとき。
煙の余韻と一緒に、キャップの甘味を少しだけ足す。

私はそのくらいの使い方が好きです。

このドミニカーナでも、レトロヘイル中に舌をほんの少し唇へ触れさせ、甘味を添える程度にしました。

序盤からキャップの甘味へ頼ると、終盤には甘味が薄く感じられてしまいます。

そもそもこの葉巻は、キャップの甘味がなくても普通に美味しいです。やや飽きられやすい味だとは思いますが。

指1本分ほど進むと、スパイスが落ち着き、クリーム感が現れました。

Sun GrownからShadeへ移り変わったような感覚です。ただし、Sun Grownが完全に消えたわけではありません。

やろうとは思いませんが、Factory Smokes ShadeとSun Grownを同時に吸ったら、こんな味になるのかもしれません。

私はかなり好きです。

パフ間隔を早めると、スパイスが強くなりSun Grown寄りに。
ゆっくり細く吸うと、クリーム感が出てShade寄りになります。

どちらも美味しい。

個人的にはShadeの方が好きなので、ゆっくり細く吸ったときの味が好みでした。

とはいえ、葉巻全体の軸はスパイスになりそうです。

副流煙は薄め。少し酸味を帯びた、ナッティで不思議な香りでした。

薄めに作ったモカミルクコーヒーとの相性も悪くありません。飲み物が濃すぎないため、葉巻のスパイスも消えずに残ります。

片燃えを修正すると煙の厚みが増し、クリーム感も強くなりました。

中盤|苦味と甘味を上下から同時に味わう

中盤は軽い苦味が加わり、味に立体感が出る。灰はかなり脆く、脱灰時にはラッパーも一部剥がれた。

中盤に入っても、味の方向性は大きく変わりません。

ただし、ボディはミディアムへ上がり、ほんの少し苦味が現れます。

この苦味はネガティブなものではありません。

クリーム感や穏やかなウッディさだけでは平面的になりそうなところへ、苦味とスパイスが加わり、味に立体感を作っています。

印象としては、終盤に入りたてのFactory Smokes Shadeへ、スパイスを加えたような味です。

副流煙にも、ほんのり苦味を感じます。

灰はかなり脆く、脱灰した際にラッパーの一部まで一緒に剥がれてしまいました。ここはきちんと燃焼を修正します。

そして、この中盤からドミニカーナ特有の面白さが明確になりました。

煙から感じるのは、ウッディ、ナッティ、スパイス、苦味。
一方、舌や唇で感じるのはキャップの甘味です。

中盤の苦味を、キャップの甘味でマスキングする。

すると、単純な「甘苦い味」にはなりません。

鼻で感じる香りと、舌で感じる甘味が完全には一体化せず、分離したまま同時に存在します。

上と下の両方から、別々の味を味わっている感覚です。

少し脳が混乱します。

この葉巻は葉の味わいだけを追求するというより、香りと味覚を別々に入力し、脳内で一つの体験として再構成する、奇妙な味覚装置のように感じました。

葉巻本来の楽しみ方、伝統的な楽しみ方とは少し違うのかもしれません。

しかし私は、これでしか味わえない楽しい体験だと思います。

私は好きです。

ただし、今回の個体はキャップの甘味が少し薄めでした。

苦味との対比がこの葉巻の重要な仕掛けなので、もう少し甘味が強ければ、体験としてさらに面白くなったと思います。

苦味が増すにつれて、モカミルクコーヒーとの相性は段々と良くなりました。

終盤|美味しさより先に、ニコチンと指が限界へ

終盤は苦味とスパイスが強まり、ドリンクとの相性が向上。指1.5本分、喫煙時間100分で終了。

終盤に入ると、苦味がはっきり強くなります。

葉巻単体では、もう少しキャップの甘味が欲しいところ。しかし、薄めのモカミルクコーヒーとはかなりよく合います。

リング付近まで進んだ時点で、喫煙時間は60分。

燃焼に帯ができたため修正すると、くぐもっていた味が晴れ、苦味を残しながらスパイスの輪郭が明確になりました。

レトロヘイルでは少しピリピリします。

美味しく葉巻を楽しめるのは、指3本分程度までだと思います。

終盤の失速はFactory Smokes Shadeに似ています。

ただしShadeは、ある地点から急に味が落ちる印象。対してドミニカーナは、苦味を増しながら徐々に落ちていきます。

そのため、どこで吸い終えるかは自分で選びやすいです。

味わいはミディアムですが、ニコチン感はかなり強め。

私は序盤、もっと味を出そうとしてガンガン吸い、えらいことになりました。

穏やかな味だからといって、吸う間隔を早めてはいけません。

ゴルドサイズなので、煙の淡さとは別に、葉の量とニコチンは確実に積み重なります。

終盤から最終盤にかけて、味の方向性はそれほど変わりません。

キャップの甘味がほとんど消えた最終盤。
ドリンクが私を延命してくれます。

味は大丈夫です。

しかし、指は熱い。

限界だ。

指1.5本分で終了。
喫煙時間は100分でした。

総評|美味しい葉巻というより、個性的で楽しい葉巻

Deadwood Dominicana Gordoは、純粋に葉の味だけを評価するなら、個人的には星3程度です。

味の方向性は比較的穏やかで、大きな変化もありません。キャップの甘味がなければ、少し飽きやすい葉巻だと思います。

しかし、この葉巻の価値は単純な美味しさだけではありません。

パフ間隔を早めれば、スパイスの効いたSun Grown寄り。
ゆっくり細く吸えば、クリーム感のあるShade寄り。

さらに中盤以降は、煙の苦味とキャップの甘味を別々の感覚として味わえます。

葉巻そのものが完成された味を一方的に渡してくるのではなく、吸い手がパフ間隔やキャップの甘味、ドリンクを使いながら、自分で味の比率を操作できる。

伝統的な葉巻とは少し異なるかもしれません。

それでも私は、ほかでは味わいにくい楽しい味覚装置だと思います。

毎日吸いたい葉巻ではありません。

しかし、ときどきこの奇妙な体験を思い出し、また吸いたくなる。そんな一本です。

項目別5段階評価

評価項目点数評価理由
★★★★☆普通に美味しいが、美味しさだけなら★★★☆☆。個性的で楽しい体験まで含めて★★★★☆。
煙量★★★☆☆味を追うには十分。過不足のない煙量。
甘み★★★☆☆煙そのものの甘味は控えめ。キャップの甘味まで含めれば★★★★★相当。ただし今回の個体は甘味がやや薄かった。
変化★★★☆☆味の方向性は大きく変わらないが、吸う速度でSun Grown寄りとShade寄りを行き来できる。
コストパフォーマンス★★★☆☆個性的な体験には価値があるが、本来の着地価格約1,150円では少し高く感じる。
作り★★★★☆ドローは良好。ただし灰は脆く、片燃え、帯、脱灰時のラッパー剥離があった。
満足感★★★★☆毎日ではなくても、ほかでは得にくい奇妙な体験をまた味わいたくなる。
再購入★★★☆☆約1,000円なら悪くないが、本来の価格ではほんの少し高い。
読書適性★★★★☆ゆっくり吸うほどクリーム感が出やすく、100分楽しめる。ただしニコチンには注意。

再購入について

再購入評価は★★★☆☆です。

今回はDeadwood Dominicana 30本とCrazy Alice 30本のセットを購入し、課税が甘かったため1本あたり約1,000円でした。

しかし、本来の着地価格は約1,150円。

米国メーカー希望小売価格も10本箱で135.00~136.50ドルなので、安価な日常葉巻とは言いにくい価格です。

この葉巻でしか得られない体験はあります。

ただし、純粋な味の美味しさだけで考えると、もう少し安ければうれしい。積極的に買い増すほどではありませんが、在庫がなくなれば、条件のよいセールで再購入を検討します。

最後に|味わうということは素晴らしい

一般的には、指3本分でやめれば十分です。

苦味が強くなり、キャップの甘味も薄くなり、葉巻としてのピークは過ぎています。

しかし、私は限界まで吸います。

葉巻の限界ではなく、自分の限界までです。

最終盤、味はまだ大丈夫でした。

ドリンクも私を支えてくれました。

しかし、指は熱い。

指1.5本分。

私の敗北です。

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