コイーバ・ショートを吸いました。
序盤から、ウッディ、スパイス、ナッツ、甘みが重なります。
単に味が強いのではありません。
一度に入ってくる情報量が多い。
同じ日に吸ったトリニダッド・ショート、モンテクリスト・ショートと比べても、序盤から中盤の濃さと複雑さは明らかに上でした。
「なるほど、これがコイーバか」と納得できる美味しさです。
しかし終盤、状況は急変します。
渋みとえぐみが目立ち始め、スパイスが消えたパフでは、突然ネガティブな味わいが前へ出てきました。
最高到達点は三本で一番高い。
ただし、一本を通して最も好きだったのはモンテクリスト。
高級ブランドの性能は確かに見せてもらいました。
問題は、やはり値段です。
✅おすすめする人
- ウッディ、ナッツ、スパイス、甘みの重なった味が好きな人
- 短時間でも濃く複雑な葉巻を楽しみたい人
- 副流煙の甘く香ばしい香りも重視する人
- コイーバらしい味の濃さを、比較的手頃な価格で試したい人
- 終盤の不安定さより、前半の最高到達点を評価できる人
❌おすすめしない人
- 一本を通した安定感を重視する人
- 渋みやえぐみが苦手な人
- コストパフォーマンスを最優先する人
- 吸い方へ意識を向けず、読書に集中したい人
- 高価格帯のショートシガーに抵抗がある人

コイーバ・ショートの基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 銘柄 | Cohiba Short |
| 太さ | 26RG/約10.32mm |
| 長さ | 3.25インチ/約82.55mm |
| 購入時価格 | 1本約340円 |
| 現在価格 | 1本約407円 |
| 喫煙時間 | 約25分 |
| カット | カット不要 |
| ドロー | やや軽め |
| 飲み物 | モカ+ごく少量のミルク入りプロテインコーヒー |
| 天候 | 晴れ・風が強い |
| ボディ | ミディアム |
サイズは、同じ日に吸ったトリニダッド・ショート、モンテクリスト・ショートと同じです。
購入時は1本約340円。
現在は1本約407円まで値上がりしています。
ショートシガーとしては安くありません。
ただし、序盤から中盤の味の濃さと情報量には、確かに価格差を感じさせるものがありました。
外観・香り・ドロー

細長い葉巻に、コイーバらしい黄色と黒のバンドが巻かれています。
ラッパーには葉脈やシワがあり、見た目だけなら陶器のように美しい葉巻ではありません。
しかし香りは非常に複雑です。
ラッパーからは、
- ウッディ
- スパイス
- アーシー
- レザーのような香り
- 酸味
- 甘み
を感じました。
一つひとつが独立しているのではなく、重なりながら次々と現れます。
フットは、甘みのある紙のような香りです。
ドローはやや軽め。
抵抗は弱めですが、喫煙には問題ありません。
この時点ですでに、トリニダッドやモンテクリストより香りの情報量が多い印象でした。
序盤|味が濃いのではなく、情報が濃い

点火して普通に煙を吐くと、ウッディ、スパイス、甘み。
基本となる味は分かりやすいのですが、一口の中に入ってくる要素が多く、単純な三要素では終わりません。
レトロヘイルでは、ウッディさがさらに強くなります。
そこへスパイスと甘みが重なり、普通に煙を吐いたときより乾いた木の香りが明確です。
さらに、ナッティな香ばしさも感じられました。
ボディはミディアム程度。
決して強烈なフルボディではありません。
それでも甘みとスパイスが味に厚みを加え、数字以上に濃く感じます。
同じ日に吸った三本の中では、明らかに一番濃い。
ただし、単純に味付けが強いわけではありません。
味わいの濃さもある。
それ以上に、情報が濃い。
この表現が最も近いと思います。
好きな人には、たまらないでしょう。
普通に美味いです。
中盤|ニカ・ルスティカ・アドビに似た方向性

中盤へ進むと、スパイス、ナッツ、甘みの組み合わせが、ニカ・ルスティカ・アドビに少し似ていると感じました。
どちらも甘みと香ばしさがあり、スパイスが味の厚みを作っています。
ただし、コイーバ・ショートには、そこへはっきりしたウッディさがあります。
ニカ・ルスティカ・アドビが、太く分かりやすいスパイス、ナッツ、甘みなら、コイーバ・ショートは細いながらも、複数の要素が密集した味わいです。
副流煙は甘く香ばしい。
葉巻を口に運んでいない時間も、周囲へ甘い香りが漂います。
灰はまとまって伸びましたが、脆く、風や軽い衝撃で崩れやすい状態でした。
序盤から中盤までは、かなり高い完成度です。
ここまでなら、同日に吸った三本の中で迷わず一位でした。
終盤|あれだけ美味しかったのに、突然失速する

終盤へ入ると、渋みが出てきました。
さらに進むと、えぐみも目立ち始めます。
飲み物との相性も、あまり良くありません。
葉巻とプロテインコーヒーが調和するのではなく、それぞれが別々に存在しているような感覚です。
味がバラバラになりました。
特に印象的だったのは、終盤から急に味わいが変わったことです。
少しずつ劣化していったのではありません。
突然、別の葉巻へ切り替わったような失速感。
スパイスを感じられるパフは、まだ美味しい。
スパイスが甘みやウッディさを支え、渋みを抑えてくれます。
しかしスパイスが消えたパフでは、渋みやえぐみといったネガティブな要素が前面に出ました。
スパイスがいたり、いなかったりする。
味が安定しません。
あれだけ美味しかったのに、終盤のトリニダッド・ショートが現れたようでした。
指2本分まで吸ったところで、本体が熱くなったため終了。
喫煙時間は約25分でした。
総評|最高到達点はコイーバ、総合的な好みはモンテクリスト
コイーバ・ショートは、序盤から中盤だけを見れば、今回比較した三本の中で明らかに一番でした。
ウッディ、スパイス、ナッツ、甘み。
それぞれが存在するだけでなく、一度に重なって入ってきます。
ボディはミディアムでも、味の厚みと情報量は十分です。
「コイーバはブランド名だけで高いのではない」と感じさせるだけの美味しさがありました。
しかし、終盤の失速は無視できません。
渋みとえぐみが強くなり、スパイスが消えたパフでは、美味しさよりネガティブさが勝ってしまいます。
同日に吸った三本を整理すると、
- 最高到達点と情報量はコイーバ
- 一本を通した安定感はモンテクリスト
- 吸い方の難しさはトリニダッド
という結果になりました。
私は、モンテクリスト・ショートが一番好きです。
コイーバ・ショートの前半は、確かに別格でした。
ただし、葉巻は最初の数分だけを吸うものではありません。
どこまで美味しく、無理なく付き合えるか。
そこまで含めると、最後まで話の通じたモンテクリストの方が、私には合っていました。
項目別評価
| 評価項目 | 点数 | 評価理由 |
|---|---|---|
| 味 | ★★★★☆ | 序盤から中盤はウッディ、スパイス、ナッツ、甘みが重なり、情報量と濃さは三本の中でも最上位。ただし終盤の渋みとえぐみによる失速が大きい。 |
| 煙量 | ★★★☆☆ | 細いサイズとしては十分。ドローがやや軽めで、長く吸い込むことで必要な煙量は得られる。 |
| 甘み | ★★★★☆ | 序盤からはっきりとした甘みがあり、副流煙も甘く香ばしい。スパイスやナッツと重なることで味に厚みが出ていた。 |
| 変化 | ★★★★☆ | ウッディ、甘み、スパイス、ナッツから始まり、終盤は渋みとえぐみへ大きく変化する。良い方向だけではないが、変化量は大きい。 |
| コストパフォーマンス | ★★★☆☆ | 購入時340円なら味の濃さを考えると悪くない。現在407円でも極端に高くはないが、終盤の失速を考えると突出はしない。 |
| 作り | ★★★★☆ | ドローと燃焼は概ね良好。序盤からしっかり味が出た。一方で灰は脆く、終盤には味の安定感を欠いた。 |
| 満足感 | ★★★☆☆ | 序盤から中盤の満足度は非常に高い。ただし終盤の急失速によって、一本全体の印象は少し下がった。 |
| 再購入 | ★★☆☆☆ | 美味しさと情報量は認めるが、現在価格と終盤の不安定さを考えると積極的には買い直さない。 |
| 読書適性 | ★★☆☆☆ | 味の情報量が多く、変化も大きいため葉巻へ意識を取られやすい。終盤はパフごとの差もあり、読書に集中する用途には向きにくい。 |
再購入について
再購入は星2です。
コイーバ・ショートが美味しくなかったわけではありません。
むしろ序盤から中盤は、今回の三本で最も美味しく、最も情報量が多い葉巻でした。
それでも積極的に再購入しない理由は、価格と終盤です。
購入時は1本約340円。
現在は1本約407円です。
一本だけなら、決して買えない金額ではありません。
しかし日常的に何本も吸うことを考えると、この差は積み重なります。
さらに終盤まで安定して美味しかったモンテクリスト・ショートが現在約330円。
一本を通した満足感まで含めると、私はモンテクリストを選びます。
コイーバには、より太いワイドショートもあります。
しかし私は値上げ前ですら購入しませんでした。
あのサイズに対しては、当時から高すぎると感じていたからです。
実際にコイーバ・ショートの味を確認した今でも、その考えは変わりません。
品質は認めます。
ブランド代だけではありません。
ただし、品質を認めることと、何度も自分の財布から金を出すことは別の話です。
私は1本1,000円でも文句を言う男です。
毎日数万円の葉巻を何本も吸える人なら、話は違うのかもしれません。
私には無理です。
最後に
吸う前、私はコイーバ・ショートに問いかけました。
さあ見せてもらおうか。
最高級葉巻の性能とやらを。
序盤のコイーバ君は、それに見事に答えました。
ウッディ。
スパイス。
ナッツ。
甘み。
アーシー。
レザー。
次から次へと情報を送り込んできます。
なるほど。
これが最高級葉巻の性能か。
私は納得しました。
しかし終盤、急にトリニ君が乗り込んできました。
渋み。
えぐみ。
消えるスパイス。
バラバラになるドリンク。
高級車の助手席に、知らない男が勝手に乗ってきたような気分です。
最高到達点はコイーバ。
しかし最後まで一緒に帰りたいのは、モンテ君でした。
コイーバ君。
性能は認めよう。
だが、財布の鍵は渡さない。


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