トリニダッド・ショートを吸いました。
以前に何本か吸ったときは、味が薄く、キューバ系ショートの中では最も好みに合わない印象でした。
しかし今回は、ウッディな香りに三温糖やカラメルのような甘み、ほんのりナッツ、燻製を思わせる香ばしさまで現れます。
序盤から中盤は、過去に吸った個体より明らかに美味しい。
ただし、美味しい状態を保てる範囲はかなり狭く、少し吸い方を誤るだけで雑味や辛味が混ざります。後半はパフを弱くしても苦味が強く、最後まで美味しく吸うのは難しい葉巻でした。
まずい葉巻ではありません。
扱いが面倒な葉巻です。
✅おすすめする人
- 甘く香ばしいウッディ系の味が好きな人
- 短時間でも味の変化を楽しみたい人
- レトロヘイルを使って香りを楽しめる人
- 慎重なパフそのものを楽しめる人
❌おすすめしない人
- 濃い煙と強い吸いごたえを求める人
- 何も考えず気軽に吸いたい人
- 終盤まで甘く美味しく吸いたい人
- 読書など、別のことへ集中しながら吸いたい人

トリニダッド・ショートの基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 銘柄 | Trinidad Short |
| 太さ | 26RG/約10.32mm |
| 長さ | 3.25インチ/約82.55mm |
| 購入時価格 | 1本約320円 |
| 現在価格 | 10本3,740円/1本374円 |
| 喫煙時間 | 約30分 |
| カット | カット不要 |
| 飲み物 | モカ+ごく少量のミルク入りプロテインコーヒー |
| 天候 | 晴れ・風が強い |
| 保管 | 箱とビニールのまま、約3か月72%環境 |
私が購入したときは1本約320円でしたが、現在は10本3,740円、1本あたり374円です。
リングは妙に緩くなっています。
これは内容量を減らすステルス値上げの名残でしょうか。
しかし、価格は普通に上がっています。
まったくステルスしていません。試しにくい商品です。
外観・香り・ドロー

ビニールから取り出すと、かなり細い。
フットの断面も非常に小さく、普通に鼻の穴へ入りそうなサイズです。
ラッパーからは、ウッディな香りと、三温糖のような甘さを感じます。そこへロースト由来と思われる香ばしさが加わり、全体としてはかなり陽気な香りです。
一方、フットはダンボールのような乾いた香り。
ドローは良好でした。
今回の個体は、箱とビニールに入れたままではあるものの、約3か月間72%の環境で保管しています。
以前に吸った個体より甘みが明確だったため、長めの保管で水分が馴染んだ可能性もあります。
ただし、個体差や、今回は過熱を避けて慎重に吸った影響もあるため、加湿だけが理由とは断定できません。
序盤|味は薄いが、香りと余韻は強い

点火直後、普通に煙を吐くと、ウッディな味わいと、ほんのりナッツが現れます。
余韻は意外と長い。
ただし、味そのものは薄めです。
ボディはミディアムライト程度ですが、香りの存在感は弱くありません。
レトロヘイルすると、甘くウッディで非常に香ばしい。
普通に吸うより、レトロヘイルの方が明らかに美味しく感じます。
ただし、煙を普通に吐いた方が、後味に残る甘みは強めです。
副流煙にも香ばしい甘みがあります。
以前は「薄くてまずい」という印象でしたが、今回は序盤から中々美味しい。
トリニ君、今日は少し違います。
中盤|優男くん、急に男らしさを見せる

少し進むと、ほんのり苦味が現れます。
ゆっくり多めに煙を吸い込むと、燻製のような香りも見えてきました。
過去に一度だけ感じた「かつお節感」そのものではありません。
ただ、
- ウッディな香り
- 燻製のような香ばしさ
- 後を引く長い余韻
という、節感につながりそうな構成は確認できます。
出汁感やかつお節感とは、実際に出汁の味がするというより、香りと余韻の重なりによって生まれる印象なのかもしれません。
一方で、少しでも強く吸うと、すぐに雑味や辛味が混ざります。
慎重にパフしなければ、美味しい場所を簡単に外してしまう。
入りは甘く香ばしい優男でしたが、急に苦味と燻製を伴う男らしさを見せてきました。
苦味が加わったことで、甘さも三温糖からカラメルのような方向へ変化します。
優男くん、実は性格は男っぽかった。
灰はこの細さにしては意外と硬く、燃焼部分にははっきりとした帯も現れました。
このサイズで帯ができたのは、私の記憶では初めてです。
私は今、葉巻を吸っているのでしょうか。
それとも、パフの修行をしているのでしょうか。
終盤|奥には美味しさがある。しかし苦味が強い

さらに進むと、苦味がかなり強くなります。
奥底には、中盤までのカラメルやウッディな美味しさが確かに残っています。
しかし、その上を苦味が覆っている。
ここで、まだ飲んでいなかったプロテインコーヒーを合わせてみました。
合いません。
喧嘩しているわけではなく、完全にバラバラです。
舌にはドリンク。
鼻には葉巻。
まるで別の階層に存在しています。
ある意味では面白い組み合わせですが、互いを引き立てるペアリングではありません。
指2本分ほどになると、ほんのりカラメルは残っているものの、序盤とはまるで別人です。
ドローを弱くしても、パフ間隔を広げても、体感では味の半分ほどを苦味が占めます。
吸い方だけの問題ではなく、終盤の性格そのものと考えた方がよさそうです。
この苦味さえなければ、普通に美味しい。
最後は熱さも強くなったため、指1本分で終了しました。
喫煙時間は約30分です。
総評|まずいのではなく、美味しい帯域が狭い
トリニダッド・ショートは、以前の印象ほど悪い葉巻ではありませんでした。
序盤から中盤には、
- 甘く香ばしいウッディ
- ほんのりナッツ
- 三温糖のような甘い香り
- 燻製
- カラメル
- 長い余韻
が現れます。
レトロヘイルでは香りが大きく広がり、小さなサイズながら変化も十分にあります。
一方で、吸い方の許容範囲はかなり狭い。
少し強く吸うだけで雑味や辛味が混ざり、後半は慎重に吸っても苦味が前へ出ます。
今回、以前より甘く美味しく感じたのは、約3か月間72%の環境で保管した影響かもしれません。
しかし、美味しい時間が短く、最後まで安定させる難易度が高いという欠点は残りました。
トリニダッド・ショートは、薄くてまずい葉巻ではない。
甘く香ばしい美味しさを持ちながら、それを引き出すために吸い手へ慎重なパフを要求する葉巻です。
項目別評価
| 評価項目 | 点数 | 評価理由 |
|---|
| 味 | ★★★☆☆ | 序盤から中盤のウッディ、ナッツ、燻製、カラメルは美味しい。ただし後半は苦味が強く、美味しい時間が短い。 |
| 煙量 | ★★☆☆☆ | 香りは強いが、細いサイズらしく煙量と口内での厚みは控えめ。 |
| 甘み | ★★★★☆ | 三温糖、香ばしい甘み、カラメル系の余韻が明確。以前の個体より甘く感じた。 |
| 変化 | ★★★★☆ | 甘く香ばしい序盤から、燻製と苦味を伴う男らしい味へ大きく変化する。 |
| コストパフォーマンス | ★★☆☆☆ | 購入時は約320円、現在は374円。30分吸えるが、美味しい帯域の短さと難易度を考えると割高感がある。 |
| 作り | ★★★☆☆ | ドローは良好で灰も硬い。一方でリングが緩く、少しの過熱で味が崩れやすい。 |
| 満足感 | ★★☆☆☆ | 美味しい瞬間はあったが、終盤の苦味が全体の満足感を下げた。 |
| 再購入 | ★☆☆☆☆ | 今回は過去より美味しかったが、後半の苦味と吸いにくさは残る。手元に10本以上あり、買い足す予定はない。 |
| 読書適性 | ★★☆☆☆ | 短時間で吸えるのは便利だが、過熱を避けるためパフへ意識を向ける必要があり、読書には集中しづらい。 |
再購入について
再購入はしないと思います。
今回の個体は、過去に吸ったものより明らかに甘く、序盤から中盤は普通に美味しい葉巻でした。
それでも、現在価格は1本374円。
同価格帯には、より気軽に吸えて、最後まで安定しやすい選択肢があります。
さらに、手元にはまだ10本以上残っています。
まずは残りを吸いながら、加湿期間や個体差によって、どの程度味が変わるのかを確認します。
最後に
以前の私は、トリニダッド・ショートを「味が薄くてまずい」と考えていました。
今回、その評価は少し変わりました。
美味しい味は、確かにあります。
ただし、その場所へ入る道が狭い。
少し吸い方を誤れば雑味が出て、慎重に進んでも、終盤には苦味が待っています。
トリニ君は、まずい男ではありませんでした。
扱いが面倒な男でした。
そして私は30分間、葉巻を楽しんだのか、パフの修行をしたのか。
いまだに分かっていません。


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