Crowned Heads Broadway Robusto Extraをレビューします。
結論から言えば、濃厚なローストカカオとアーシーさが、こちらの処理能力を無視して押し寄せてくる葉巻です。
煙量が多く、レトロヘイルでは香りを分解できないほど複雑。中盤になるとハイカカオチョコのような甘みも現れます。
味は間違いなく美味しい。
しかし、満足するより先に疲れる可能性があります。
例えるなら、酒場で、よく喋る大柄な中年男性に絡まれているような一本です。
嫌な人ではない。
むしろ情熱的で、人間味もある。
ただし、とにかく話が長くて声が大きい。
一言でいえば、うるさい葉巻です。
✅ Crowned Heads Broadwayをおすすめする人
- カカオや無糖チョコ系の濃厚な葉巻が好きな人
- Connecticut Broadleafの土っぽさが好きな人
- 味や香りの情報量が多い葉巻を求めている人
- 甘いコーヒー系ドリンクと葉巻を合わせたい人
- 毎日ではなく、記憶に残る一本を吸いたい人
- 葉巻だけに集中できる時間がある人
❌ おすすめしない人
- 軽くて穏やかな葉巻が好きな人
- 分かりやすい甘さを求める人
- 朝一番に気楽に吸える葉巻を探している人
- 読書や作業をしながら吸いたい人
- 濃厚な葉巻を最後まで追い続けると疲れる人
- 静かな時間を過ごしたい人

Crowned Heads Broadwayとは
Broadwayは、Crowned Headsが2025年に発売したレギュラーラインです。
名前は同社の本拠地であるテネシー州ナッシュビルの繁華街「Lower Broadway」と、ラッパーに使用されているConnecticut Broadleafを掛けたもの。
ニカラグア・エステリにあるNACSA工場で製造され、ニカラグア産のバインダーとフィラーを、米国産Connecticut Broadleafラッパーで包んでいます。メーカー側ではミディアムからフル寄りで、デザートを思わせる甘みを持つブレンドとして紹介されています。
2026年8月時点では、国内販売店および財務省の小売定価認可情報を確認した範囲で、Broadwayの国内正規販売は確認できませんでした。今回は海外通販から個人輸入しています。
基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 銘柄 | Crowned Heads Broadway |
| ビトラ | Robusto Extra |
| サイズ | 4 3/4インチ × 52リングゲージ |
| ラッパー | Connecticut Broadleaf(米国) |
| バインダー | Jalapa(ニカラグア) |
| フィラー | Jalapa、Ometepe、Estelí(ニカラグア) |
| 製造工場 | NACSA/ニカラグア・エステリ |
| 購入価格 | 約1,400円/本 |
| カット | 9mmパンチ |
| 喫煙時間 | 約80分 |
| 飲み物 | モカプロテインコーヒー |
| 天候 | 曇りのち晴れ、風が強い |
| ボディ | ミディアム〜ミディアムフル |
Robusto Extraは4 3/4インチ×52。小さめのサイズですが、今回の喫煙時間は約80分でした。公式発表時の米国希望小売価格は11.95ドルです。
外観|ナッシュビルの酒場にしては豪華すぎる

まず目を引くのは、バンドの豪華さです。
赤、金、紺色を組み合わせた大型バンドに、王冠を載せたCrowned Headsのロゴ。
さらに「BROADWAY」と書かれたセカンドバンドが重なっています。
金色の装飾が非常に派手で、見た目の存在感は抜群です。
ただし、バンドが葉巻のかなり下まで伸びています。
吸いながら長時間持つ場合は邪魔になりやすく、読書用としては少し扱いにくそうです。
ラッパーは濃い茶色。
着火前の香りは、強めのロースト、アーシー、カカオ、わずかなナッツ。
バンドへ鼻を近づけたためか、接着剤のような香りも少し感じました。
フットからは、ほんのり甘いカカオと紙の香り。
全体を合わせると、チョコレートを使ったパウンドケーキのようです。
ドローは良好ですが、着火前にはわずかな重さを感じます。
ところが着火すると、なぜかドローは軽くなりました。
私にとっては初めての体験です。
序盤|ローストカカオの情報量で殴ってくる

普通に煙を口から吐くと、うっすらとカカオとアーシーさ。
レトロヘイルでは、強い焦げ感が一気に押し寄せます。
副流煙には胡椒のようなスパイシーさと、わずかな酸味があります。
5mmほど吸い進めると、少しマイルドな表情も見えてきました。
しかし、この葉巻の中心にあるのは、あくまで濃厚なカカオです。
甘いミルクチョコレートではありません。
粉っぽさを伴った純ココア、あるいは強く焙煎した無糖カカオに近い味です。
煙量は多め。
普通に吐いた煙よりも、レトロヘイルの方が圧倒的に複雑で、味の厚みも増します。
ただし、香りが多すぎます。
カカオ、焦げ、土、胡椒、酸味。
一斉に話しかけてくるため、私には一つずつ抽出することができません。
ボディ自体はミディアム程度かもしれません。
しかし、味と香りが占有する面積が大きく、体感ではミディアムフルにも感じます。
モカプロテインコーヒーとの相性は悪くありません。
ただ、序盤ではドリンクを飲むと、葉巻の複雑な要素が一度消えてしまいます。
かろうじて残るのは、粉っぽい純ココアのような味。
一言で表現するなら、ローストカカオです。
この葉巻は、こちらの都合など考えていません。
俺を吸え。
そう主張してきます。
朝に吸えば、一瞬で叩き起こされるでしょう。
あるいは、頭が起きる前に大量の情報を浴び、どのような葉巻だったのか分からないまま終わるかもしれません。
じっくり向き合える時間に吸った方がよさそうです。
中盤|よく喋る中年男性にも、甘い表情があった

指二本分ほど吸い進めても、カカオとアーシーさは圧倒的です。
副流煙には酸味。
味わいの奥には、ごく僅かなスパイスと甘みが隠れています。
しかし、それらはすべてカカオ爆弾の中へ埋もれてしまいます。
例えるなら、酒場で、めちゃくちゃよく喋る大柄な中年男性に絡まれているような葉巻です。
嫌な話をしているわけではありません。
むしろ情熱的です。
しかし、こちらが内容を理解する前に、次の話題へ進んでしまいます。
ただ聞くしかありませんが、ついていくのは難しい。
ネガティブな意味ではなく、圧倒的なキャラクターがあります。
中盤に入ると、その中年男性にも少し酔いが回ったのか、甘みが現れ始めました。
無糖ココアから、ハイカカオチョコへ。
なんだ。
こういう表情もできるのではないか。
陽気ですが、少し気難しい。
時間をかけて付き合わなければ理解できない人物です。
序盤では鬱陶しく感じた味の厚みも、慣れてくると人間味のように感じられます。
副流煙から酸味が消え、まさにカカオ爆弾となりました。
灰は驚くほど硬く、思わず笑ってしまいます。
小さめのRobusto Extraなので、もっと早く吸い終わると思っていました。
しかし、情報量が多すぎるため、自然と吸う速度が遅くなります。
ハイカカオチョコ製造工場の中で、ハイカカオドリンクを飲みながら、熱心な中年男性の話を聞いている。
そんな状態です。
ドリンクとのマリアージュ|酒がなければ付き合いきれない
中盤から、モカプロテインコーヒーとの相性が恐ろしいほど良くなります。
ドリンクの甘みが、葉巻に足りない甘さを補う。
それでいて、カカオの爆発は邪魔しません。
Flor de Oliva Churchillでは、ドリンクが苦味を隠す代わりに、好きなバター感まで消してしまいました。
Broadwayでは違います。
足りない甘みだけが補われ、カカオとアーシーさはそのまま残ります。
これはかなり良いマリアージュです。
燃焼を修正すると、味の厚みはさらに増しました。
アーシーさが一気に押し寄せます。
私はカカオの木のそばにある土を、直接頬張っているのかもしれません。
粉っぽさも、無糖ココアだけでなく、土っぽさに由来しているように感じます。
ドローはわずかに軽め。
それなのに、一口から得られる味は異常なほど濃厚です。
吸った量と味の濃さが一致せず、脳が混乱します。
あまり吸っていないのに、もう十分話を聞いたような気分になる。
この中年男性は、いつまで話し続けるのでしょうか。
毎日相手をするのはつらい。
しかし、時々無性に会いたくなる。
そんな葉巻です。
終盤|外は快晴、私の心は曇り

終盤になると、苦味が増し、アーシーさとロースト感がさらに強くなります。
主役だったカカオは、わずかに劣勢。
レトロヘイルだけで味を追い続けるのは、少しつらくなってきました。
一方、副流煙には甘みがあります。
焼いたカカオやチョコレートを思わせる、非常に良い香りです。
外は快晴。
それは、この葉巻の明るく強烈な性格を表しているようです。
しかし、私の心は曇っています。
味は美味しい。
深さも厚みもある。
それでも、満足するより先に疲れてしまいそうです。
こちらのペースへ持ち込もうとして強く吸えば、相手はさらに多くの情報でまくしたててきます。
ラッパーの燃焼を修正すると、味は再び爆発。
こちらが何か一つの話題を口にすると、それを着火剤にして激しく語り始める中年男性のようです。
様子をうかがいながら、適当にやり過ごすしかありません。
ところが、終盤のドリンクとのマリアージュは素晴らしい。
モカプロテインコーヒーの甘みによって、カカオがはっきりとチョコレートへ変化します。
素面では相手にしたくない人物。
しかし、酒を飲んでいるから会話が成立している。
そんな関係です。
60分吸っても、残りはまだ指三本分。
4 3/4インチ×52というサイズからは考えにくいほど、喫煙時間が長く感じます。
興味のない話題を聞いている時間は、不思議と長く感じるものです。
もちろん、葉巻の味自体はとても良い。
この長さを満足感と取るか、疲労と取るか。
評価は分かれるでしょう。
終盤、バンドの裏側には小さな文字が印刷されていました。

「VRU」「PAC」のようにも見えますが、私には読めません。
何を言っているんだ、この男は。
おそらく本人にとっては重要な話なのでしょう。
しかし、こちらにはまったく分かりません。
最後までブレない人物です。
指二本分まで進むと、もはや味も意味不明。
モヤがかかった苦味、アーシーさ、わずかなカカオ。
その程度しか拾えなくなりました。
私は金を払った以上、最後まで酒場でこの男の相手をしようとします。
しかし、もう帰りたい。

指1.5本分まで吸い、喫煙時間約80分で終了しました。
総評|美味い。深い。だが、うるさい
Crowned Heads Broadway Robusto Extraは、ローストカカオとアーシーさを中心に、大量の味と香りを浴びせてくる葉巻でした。
序盤は無糖ココア、焦げ、土、酸味。
中盤には甘みが現れ、ハイカカオチョコへ変化します。
終盤は苦味、ロースト、アーシーさが強くなり、カカオはやや後退。
味の変化は明確です。
ただし、どの区間でも主張が強い。
読書や作業の伴奏になる葉巻ではありません。
本を閉じさせ、こちらへ顔を向けさせ、自分の話を聞かせる葉巻です。
4 3/4インチ×52というサイズながら、喫煙時間は約80分。
燃焼の遅さだけでなく、味が濃厚すぎて長く吸い込めなかったことも影響しています。
満足する前に、疲れるかもしれません。
それでも、吸って良かったと思わせるだけの厚みと深さがあります。
毎日吸いたいとは思わない。
しかし、時々あの酒場へ行けば、この男はまた同じ席に座っている気がします。
項目別5段階評価
| 評価項目 | 点数 | 評価理由 |
|---|
| 味 | ★★★★☆ | ローストカカオとアーシーさを核に、酸味、胡椒、ごく僅かな甘みが押し寄せる濃厚な味わい。非常に美味しいが、情報量が多く疲れやすい。 |
| 煙量 | ★★★★☆ | 煙量は多め。普通に吐いても存在感があり、レトロヘイルでは処理しきれないほど厚みと複雑さが増す。 |
| 甘み | ★★☆☆☆ | 中盤にはハイカカオチョコのような甘みが現れ、副流煙にも甘い香りがある。ただし全体ではロースト、カカオ、土っぽさが圧倒的に優勢。 |
| 変化 | ★★★★☆ | 序盤の無糖ローストカカオから、中盤は甘みのあるハイカカオチョコへ。終盤は苦味、アーシーさ、ロースト感が強くなる。 |
| コストパフォーマンス | ★★★☆☆ | 小さめのサイズながら約80分吸え、味の密度も非常に高い。ただし約1,400円で常喫向きではなく、疲労感も含めて万人向けとは言いにくい。 |
| 作り | ★★★★★ | ドローは良好で、着火後はさらに軽くなった。灰は中盤まで非常に硬く、強風下でもゆっくり燃焼した。片燃えはあったが、環境の影響が大きい。 |
| 満足感 | ★★★★☆ | 深さと厚みは十分すぎるほどで、強烈に記憶へ残る。ただし満足するより先に、脳が疲れる可能性がある。 |
| 再購入 | ★★★★☆ | 毎日吸うにはうるさすぎるが、濃厚なカカオと圧倒的なキャラクターを味わいたい日に、また会いたくなる一本。 |
| 読書適性 | ★☆☆☆☆ | バンドの位置が低く、味と香りの主張も強すぎる。本を読みながら吸う葉巻ではなく、本を閉じさせて自分の話を聞かせる葉巻。 |
再購入するか
再購入はありです。
ただし、日常用として大量に吸いたい葉巻ではありません。
味が濃厚で、煙量も多く、喫煙中は葉巻へ意識を向け続ける必要があります。
疲れている日や、静かに過ごしたい日には選びません。
一方で、
今日は濃厚な葉巻に圧倒されたい。
無糖カカオと土っぽさを浴びたい。
少しくらい疲れても、記憶に残る一本を吸いたい。
そんな日には、再び手を伸ばすと思います。
毎日は会いたくない。
しかし、たまに会えば、やはり面白い。
それが、この葉巻とのちょうど良い距離感です。
最後に|私は人付き合いが下手なのだろうか
この葉巻を吸いながら、私は自分の人付き合いについて考えていました。
相手の話が長くても、適当に聞き流すことができない。
何を言おうとしているのか、きちんと理解しようとしてしまう。
その結果、相手より先に自分が疲れます。
Broadwayに対しても同じでした。
カカオ、土、ロースト、酸味、胡椒、甘み。
すべての味を理解しようとしました。
こちらのペースへ持ち込もうと強く吸えば、葉巻はさらに激しく語ります。
燃焼を修正すれば、何かの話題を与えられたかのように味が爆発します。
私は怖いもの見たさで、何度も火をつけました。
そして、そのたびに後悔しました。
おそらく、やめ時は指三本分だったのでしょう。
しかし私は、金を払った以上、最後まで相手をしようとしました。
もはやサンクコストです。
現実の酒場なら、
すみません、用事があるので帰ります。
そう伝えて、足早に店を出ていたでしょう。
それでも後日、なぜかこの男のことを思い出す。
何を話していたのかは、よく覚えていません。
ただ、ものすごく熱心だったことだけは覚えています。
美味い。
深い。
疲れる。
そして、うるさい。
これほど人物像の見える葉巻も珍しい。
次に会う時は、最初から酒を用意しておこうと思います。


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