安くて、うまくて、約1時間吸える。
それだけなら、ほかにも候補はあるかもしれない。
しかし、吸っているだけで自然と笑顔になる葉巻となると、そう多くはない。
今回レビューするのは、Factory Smokes Shade Robusto。
味わいの中心は、クリームとピーナッツ。
一言で表すなら、生クリームをたっぷりつけたピーナッツだ。
ボディはミディアムだが、味わいの厚みはミディアムフルを思わせる。特に序盤から中盤にかけての満足度は、500〜800円程度で購入できる葉巻とは思えない。
終盤耐性の低さや、薄いラッパーの扱いにくさなど、欠点もある。
それでも私は、こう言いたい。
間違いない。この葉巻は最強である。
こんな人におすすめ
✅ クリームやピーナッツ系の味が好き
✅ 軽めのボディでも、味の厚い葉巻が欲しい
✅ 日常的に吸える安くてうまい葉巻を探している
✅ レトロヘイルを使って味わえる
✅ ココアやチョコレート系の甘い飲み物と合わせたい
こんな人にはおすすめしない
❌ 終盤まで味が崩れない葉巻を求める人
❌ ラッパーの美しさ・耐久性を重視する人

基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 銘柄 | Factory Smokes Shade Robusto |
| サイズ | 5×54 |
| ラッパー | Connecticut Shade Grown |
| バインダー | Indonesia |
| フィラー | Central America |
| カット | 9mmパンチ |
| 喫煙時間 | 65分 |
| 飲み物 | ミルクチョコプロテイン |
| 天候 | 雨のち曇り、少し風あり |
| タイミング | 食前・本日1本目 |
| 保管状態 | 72%で約2.5か月 |
| 燃焼修正 | 最終盤に1回 |
| ボディ | ミディアム |
| 味わいの厚み | ミディアムフル |
| ニコチン | ミディアム |
なお、この日は鼻から上あごの奥に若干の違和感があり、少し風邪気味だった可能性がある。
それでも味の輪郭は十分に感じられた。
価格について
今回は、初めてCOHのバンドルセールで購入した個体だ。
ロブスト25本とチャーチル25本、合計50本で、送料・税金込み約27,000円。単純平均では1本約540円になる。
ただし、チャーチルとロブストでは重量税が異なるため、ロブスト単体の正確な着地価格が540円だったとは言い切れない。
目安としては、
- COHのバンドルセール:500〜600円ほど
- COHの通常セール:約800円
- アメリカでの販売価格:2〜3ドル程度
となる。
この価格で約1時間、今回の満足度を得られる。
どう考えても異常である。
公式が説明する味わい
公式では、コネチカット・シェードのラッパー、インドネシア産バインダー、中米産フィラーによって、杉、ほのかな胡椒、クリームを感じる、穏やかで吸いやすいブレンドと説明されている。
今回の個人的な印象では、公式説明にあるクリームに加えて、ピーナッツと淡い三温糖のような甘みが強く感じられた。
外観・プレドロー|素朴な見た目だが、香りは強い

ラッパーは明るい茶色。
高級葉巻のように滑らかで美しいというより、太めの葉脈や皺が残る、素朴で無骨な外観だ。
ラッパーからは、
- ウッディ
- レザー
- ナッツ
- ほんのり三温糖のような甘み
を感じる。
フットは、濡れた紙とウッディ。
天候が雨のち曇りだったため、濡れた紙の香りが妙にその場の空気と合っていた。
ラッパーの香りは思っていた以上に強い。
期待で胸が高まる。
9mmパンチでカットすると、ドローは良好。個体には目立った傷もほとんどなかった。
序盤|生クリームをたっぷりつけたピーナッツ

着火直後から、
- ウッディ
- ナッティ
- クリーム
が現れる。
煙そのものは優しい。
しかし、その優しさとは裏腹に、味わいの層は驚くほど厚い。
普通に煙を吐くだけだと少し淡く感じるものの、甘み、ナッツ、クリームは十分に確認できる。
そして、レトロヘイルを加えると味の輪郭が一気に強くなる。
最初からレトロヘイルをしても刺激は少ない。
この葉巻は、間違いなくレトロヘイルをおすすめしたい。
一言で表すなら、
生クリームをたっぷりつけたピーナッツ。
ラッパーの香りではウッディが強かったが、煙の味わいではクリームが主役になる。
後味には、しっかりとピーナッツが残る。
今後、マデューロやサングロウンも改めてレビューすることになるだろう。
なお、輸送中に芸術作品へ進化した
Factory Smokes Sun Grownの破損個体レビューはすでに公開している。

そのうえで、先に言っておきたい。
Factory Smokesの核は、ピーナッツなのではないか。
副流煙には少し酸味があり、鼻をツンと刺激する。
しかし、その酸味が口内に残る甘みやクリームと重なると、どこかレモンタルトのようにも感じられた。
欠点になりそうな酸味が、甘さを引き締めるアクセントとして働いている。
とても不思議だ。
こんな葉巻が、この価格で存在する。
ほかの葉巻ブランドは気の毒だというほかない。
中盤|安くてうまい定食屋をガツガツ食う

中盤に入っても、味わいは大きく崩れない。
クリーム感は少し弱くなり、代わってナッティさが前へ出てくる。
レトロヘイルも、細くお淑やかに抜くより、まとまった煙を豪快に吐き出したほうがナッツ感が強くなる。
この葉巻は、丁寧にお淑やかに吸う葉巻ではない。
ボリュームがあり、安くてうまい定食屋で、肉体労働者がガツガツと飯を食う。
そんな葉巻だ。
しかも、味でもそこらの高い店にはまず負けない。
旨すぎて、まずい。
人を駄目にする葉巻なのかもしれない。
ミルクチョコプロテインとの相性
今回合わせたミルクチョコプロテインとの相性は、かなりよかった。
シェードのクリーム、ピーナッツ、淡い甘みに、ミルクとチョコレートの甘さが加わる。
まるで、ピーナッツクリームを使った洋菓子を食べているような気分になる。
甘みのある飲み物なら、幅広く合わせやすいと思う。
特に、
- 甘めのココア
- ミルクチョコレート系ドリンク
- カフェオレ
- 甘めのプロテインドリンク
などは有力だろう。
副流煙には、序盤の酸味に加えて若干のスパイスも感じる。
それにしてもうまい。
この葉巻を吸っている時間が、本当に幸せだ。
自然と笑顔になる。
周囲から見れば、危ない葉を吸いながら笑っている、ヤバい人に見えるかもしれない。
しかし、この葉巻がヤバい領域まで私を飛ばしているのだから、そう見られても仕方がない。
灰と燃焼

雨に当たりたくなかったため、途中まで脱灰せずに吸っていた。
その結果、灰はかなり長く伸びた。
白から薄い灰色で、見た目は立派だ。
ただし、灰そのものは脆い。
長く保つことはできても、突然落ちる可能性があるため、真似はおすすめしない。
燃焼は全体として安定しており、修正は最終盤の1回だけだった。
ただし、ラッパーが重なっている部分では片燃えしやすい。
慌てて火を当てるより、長めの間隔でゆっくり吸えば、自然に戻ることもある。
薄いラッパーの長所と短所
Factory Smokes Shadeのラッパーは薄い。
今回の個体では、厚みのあるラッパーを使った葉巻に比べて、燃焼線が大きく乱れにくい印象だった。
一方で、物理的なダメージには弱い。
キャップやラッパーが破れたり裂けたりした個体は、これまでの経験上、味わいも薄く感じることが多かった。
空気漏れや乾燥など、複数の要因が重なっていた可能性はあるが、個体状態は味に影響しやすいと思う。
バンドを外す際にも注意が必要だ。
糊やバンドにラッパーが引っ掛かると、簡単に裂ける可能性がある。
同志たちは、慎重に外してほしい。
終盤|中盤のピークは、もう戻ってこない

この葉巻のピークは中盤だ。
終盤は、中盤までの味わいに若干の苦味を足したような展開になる。
クリームとナッツの輪郭には、薄い靄がかかる。
副流煙の酸味も強くなっていく。
煙量は最後まで申し分ない。
少なくとも、バンド付近までは十分においしく味わえる。
安い葉巻なので、ここでやめてもいいと思う。
むしろ味だけを考えるなら、それが最も賢い吸い方なのかもしれない。
しかし私は、せっかく誰かが手で巻いてくれたプレミアムシガーである、という建前と、単なるもったいない精神から吸い進める。
おいしさの限界は残り指3.5本
個人的に、素直においしさを楽しめるのは、残り指3.5本ほどまでだった。
ほかの葉巻と比べると、終盤耐性は低い。
残り指3本ほどになると、さらに苦味が強くなる。
レトロヘイルもきつく感じ始め、刺激はそこらの葉巻と同程度になる。
決して、おいしいとは言えない。
一般的には、この辺りが限界だと思う。
ただし、甘い飲み物と合わせれば、もう少し先まで楽しめる。
ミルクチョコプロテインの甘みが苦味をほどよく覆い、一瞬だけ中盤のピークを思い出させてくれる。
甘めのチョコレートドリンクやココアは、この葉巻の終盤を延命する装置になるのかもしれない。
失速も含めて、この葉巻が好きだ
バンドを越えると、苦味が支配的になり、失速感はかなり大きい。
しかし私は、この部分も含めて嫌いではない。
変化のない葉巻ほど、吸っていてつらいものはない。
この失速は中盤のピークをより強く印象づけ、一本の中に起伏を作る重要なスパイスなのではないか。
これは贔屓なのだろうか。
自分でも分からない。
ただ、うまい。
それだけだ。
もう、あの味が戻ってこないと知りながら、私は黙々と吸い続ける。
レトロヘイルがきつければ、普通に煙を吐く。
口がひりつけば、甘い飲み物で誤魔化す。
これこそが、安葉巻をこよなく愛する者の使命である。
しかし、何事にも限度はある。
「まだ行ける」
心ではそう思っていた。
だが、あまりの煙にむせ返り、残り指2本で終了。
喫煙時間は65分だった。
今後は、指と口の熱さ耐性を高めなければならないと知るのだった。
総評|完璧ではない。それでも最強である
Factory Smokes Shade Robustoは、完璧な葉巻ではない。
- ラッパーが薄く、傷つきやすい
- 灰が脆い
- ラッパーの重なり部分で片燃えしやすい
- 終盤の失速が大きい
- 残り指3本以降は苦味と刺激が強い
欠点は、はっきりしている。
それでも、序盤から中盤にかけての味わいは圧倒的だ。
生クリーム、ピーナッツ、淡い甘み。
優しい煙の中に、ミディアムフルを思わせる厚みがある。
KBSなら500〜600円程度。通常セールでも約800円。
アメリカでは2〜3ドルの葉巻だ。
この価格で約1時間、これほどの満足を生み出す。
比較相手が気の毒になる。
相手が悪すぎるとだけ言っておこう。
評価|味とコスパは文句なしの満点
| 評価項目 | 点数 | 評価理由 |
|---|
| 味 | ★★★★★ | 序盤から中盤にかけて、生クリームをたっぷりつけたピーナッツのような濃厚な味。安葉巻とは思えない層の厚みがある。 |
| 煙量 | ★★★★☆ | 終始十分な煙量。豪快に吐き出すことでナッツ感も強まるが、終盤は刺激が増してむせやすい。 |
| 甘み | ★★★★☆ | 三温糖のような淡い甘みと、クリーム由来の洋菓子感。強烈な甘さではないが、ピーナッツとの相性がよい。 |
| 変化 | ★★★★☆ | 序盤はクリーム、中盤はナッツ、終盤は苦味と酸味が前に出る。失速も含めて明確な起伏がある。 |
| コストパフォーマンス | ★★★★★ | KBSなら500〜600円程度、通常セールでも約800円。この価格で約1時間の満足度は異常。 |
| 作り | ★★★★☆ | ドロー良好。修正は最終盤の1回のみ。ただし薄いラッパーは傷つきやすく、灰も脆い。 |
| 満足感 | ★★★★★ | 吸っているだけで自然と笑顔になる。欠点よりも幸福感が圧倒的に勝る。 |
| 再購入 | ★★★★★ | KBSが出たら確実に購入したい。常時備蓄しておきたい一本。 |
| 読書適性 | ★★★★☆ | ボディはミディアムで刺激も少なく、読書には合わせやすい。ただし、うますぎて葉巻へ意識を奪われる。 |
リピート判断|今後も買う
確実に再購入する。
KBSが出た場合は、可能な限り積極的に確保したい。
日常葉巻として使いやすく、安く、満足度が高い。
今回吸ったのはロブストだが、長時間楽しみたい場合はゴルドやチャーチルも候補になる。
ただし、この葉巻の魅力は単純な安さではない。
安いから我慢して吸うのではなく、安いのに、これを吸いたいと思わせる味がある。
そこがFactory Smokes Shadeの恐ろしいところだ。
最後に
私は、この葉巻を吸うために生まれてきたのだろうか。
少なくとも、吸っている間はそう思った。
高級な箱もない。
美しいラッパーでもない。
終盤まで完璧なわけでもない。
それでも、クリームとピーナッツの煙を吐きながら、私は自然と笑っていた。
周囲から見れば、雨上がりの外で危ない葉を吸って笑っている、完全にヤバい人である。
だが安心してほしい。
葉巻は合法だ。
私がヤバいだけである

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